オープンソースCMS Zope+PloneでSEO対策


PloneサイトにSEO対策支援プロダクト quintagroup.seoptimizer を組み込む

SEO対策におけるPloneサイトの効果

ここでは、「SEO対策」を「WEBサイト集客率向上のための」といった広義、派生的な意味ではなく、「サーチエンジンによるヒット率を向上させる方法」という狭義の観点で扱う。

Ploneのテンプレートをデフォルト状態で使って作成されたWEBページは、XHTML1.0に完全に準拠したページを生成する。XHTMLはHTMLの拡張だが、サーチエンジンがBOTによる機械検索での可読性の点で、XHTMLはHTMLよりも優れている。さらに、KupuやFCKEditorで編集するかぎり、タグの基本規則は厳重にチェックされ、多少前処理すればDOMやSAXのようなXMLパーサーでも判読できそうなページを簡単に作成することができる。

ブラウザーやオーサリング・ツールが、文法の誤りに寛大なせいか、プログラミング言語では関心の高い「文法の順守」というテーマがホームページ作成では時として忘れられる。しかし、サーチエンジン(設計者)の立場に立ってみれば、ページの構造に起承転結がないばかりか、最低限のタグの文法などもなおざりにされたページを機械判読するのは難儀なことであり、一定量を超えてエラーが発生すれば処理を中断するように設計せざるを得ない。

PloneのようなCMSを使用すると、スキンのカスタマイズや作成時にわずかな注意を惜しまなければ、XHTML1,0の文法適合性を完全に実現し、機械検索フレンドリーなサイトとなる。実際、この可読性向上の効果は、実績を見ても想像をはるかに超えて大きい。PloneのようなCMSの利用そのものにより、SEO対策の50%をクリアしているといって過言ではない。

SEO対策支援Ploneプロダクト 「Quintagroup Plone SEO」 を使う

「検索キーワード」といえば、最初に思いつくのがMETAタグでのキーワードの宣言だ。METAタグのキーワードを重視するナイーブな検索エンジンは存在しないが、METAタグがないのもまずい。

Plone で生成されたページにはキーワードのMETAタグがない。また、ユーザの編集画面では、ヘッダー情報を編集することができない。だが、キーワードMETAタグを含め、検索エンジンの評価にかかわりそうなヘッダー情報の生成を簡単に可能にするプロダクト がある。Plone向けにいろいろ便利なプロダクトを提供しているQuintagroupのPlone SEOはその代表だ。

Quintagroup Plone SEOのインストール

Quitagroup Plone SEOは、Pythonパッケージ(quintagroup.seoptimizer)として、Python.orgに登録されており、簡単な設定で、buildoutによりZope+Plone環境にインストールすることができる。以下の手順は、Plone3.xの利用を前提としている。例では、Plone3.2を使用している。

buildout.cfgへの登録

使用するZopeインスタンスのディレクトリ直下のbuildout.cfgファイルの「eggs = 」と「zcml =」に、以下のとおり、quintagroup.seoptimizerに関する設定行を追加する。zcmlにquintagroup.seoptimizerのみならずquuitagroup.seoptimizer-overridesを追加するのを忘れると誤動作するので注意。

# If you want Zope to know about any additional eggs, list them here.
# e.g. eggs = ${buildout:eggs} my.package
eggs = ${buildout:eggs}
     ……
     quintagroup.seoptimizer
# If you want to register ZCML slugs for any packages, list them here.
# e.g. zcml = my.package my.other.package
 zcml = ${buildout:zcml}
    ……
    quintagroup.seoptimizer
    quintagroup.seoptimizer-overrides

これで、buildoutを実行すれば、quintagroup.seoptimizerのパッケージが自動的にダウンロード/ビルドされる。

plonectlでzopeを停止し、buildoutした後、plonectlでZopeを再起動すれば、Plone SEOのインストールは終了。

# cd /usr/local/Plone/zinstance/
# vi buildout.cfg                   ………..buildout.cfgの編集
# bin/plonectl stop    ………… Zope停止
# bin/buildout                     ………… ビルドアウト実行
# bin/plonectl start            ………… Zope起動

Ploneサイトにアドオンプロダクトとして登録する

quintagroup.seoptimizerを利用するには、まず、対象のPloneサイトで、WEBブラウザーからplone_control_panelを使ってこのプロダクトを利用可能にするよう設定する。 Plone Control Panel – add products quintagroup.seoptimizerが正常にインストールされていれば、「インストール可能なプロダクト」の一覧に「quintagroup.seotimizer 2.x.x」が加わっているはず。チェックボックスにチェックを入れて、「インストールボタン」をクリックすれば利用可能となる。 Plone SEO / add product quintagroup.seoptimizer (Plone SEO)の実際の使い方については、以下のリンク先のドキュメントを参照されたい。

Plone SEO – quitagroup.seoptimizer の使い方

更なるSEO対策

「コンテンツ」についてのSEO対策の基本は、以下の要素に集約される。 競合にうずもれるようなビッグワードではなく、一方、関心のあるユーザが考えそうな検索キーワードやキーワードの組み合わせの策定 タイトル、Descriptioin、見出し、本文の文章構造として合理性。検索キーワードとの有機的参照性 策定した検索キーワードの本文における出現頻度 上記の出現頻度と本文の全体長とのバランス これを考えるのは、利用者の想像力の仕事である。